6月のお知らせ:長寿と足のツボ(三里の灸)とは

先月東海市まつしまクリニック様で講演させて頂いたツボのお話で改めて「足の三里」についてふれてみたいと思います。

我々鍼灸師は当り前のように活用しているツボ「足の三里ではございますが、非常に重要な働きをするツボであり効能も幅広く一般の方々もご家庭にて十分に活用されてはいかがなものかと思いお話したいと思います。

「足の三里」の効能は一般的には、「慢性消化器疾患」「中風」(半身不随)「脚の疲れ」「自律神経失調症」「膝の痛み」「歯の痛み」等があります。
昔の有名なお話で、福岡県に1882年~1991年までの間108歳まで天寿を全うされた医師で「原志免太郎」先生がおられ、この方104歳まで現役の医として診療にあたられご活躍されました。先生は結核に感染したウサギにお灸をすえて抵抗力が増すことを発見され論文発表により「お灸博士」となられました。
ご自身毎日「足三里」にお灸をすえ108歳まで生き亡くなる約2ヶ月前に当時男性長寿
日本一になられているのです。この先輩医師に感銘され1911年生まれの現役医師である「日野原重明」先生も先生の生き方を学び現在104歳で現役医師としてご活躍されています。

古人では俳句で有名な松尾芭蕉が「奥の細道」で「道祖神のまねきにあひて取るもの手につかずもも引きの破れをつづり笠の緒付けかえて三里に灸すうるより、松島の月まず心にかかりて」と歌っておられますし、歌人、吉田兼好は「徒然草」にて「四十以後の人、身に灸を加えて三里を焼かざれば上気(のぼせ)の事あり、必ず灸すべし」と歌っておられます。昔は足で旅をしているので「三里に灸のあとがない者とは旅をするな」とも言われていたようです。

いかに「足三里の灸」が素晴らしいかがうかがえます。

足の三里」のおさらい

●昔の言伝え
◎ここにお灸をすえたらあと三里(12km)歩ける
◎長い距離を歩く旅人は足三里にお灸をすえた
◎血行が良くなって疲れが抜け足が軽くなる
◎本当の意味では旅先で「胃腸を整える」意味があった
(当時は旅先で食あたり・水あたりは命にかかわることだった)

●現在の表現
①足の疲れむくみの解消
②胃腸の症状緩和
③病気予防
④全身の体力増強

最後にお伝えしたいのは、「」という字は「」しい「」と書くように1度や2度やったから効くというものではなく長く続けることをお勧めいたします。

足三里の図